入門 企業金融論―基礎から学ぶ資金調達の仕組み
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2015
特徴
第1に、企業からの視点で、企業金融をとらえている。多くの金融論の書籍は、金融機関や金融市場が中心の視点で書かれているが、本書はあくまでも「主役は企業」という立場で記述している。
第2に、「ファイナンス理論」の書籍とは、構成・内容ともに、一線を画している。ファイナンス理論を学ぶ前に読んでほしい1冊である。 第3に、複雑な数式や計算をほとんど使っていない。
企業は人・モノ・金からなる。企業の金を開設する本
想定読者
第1に、大学の経済学部、経営学部、商学部などの専門課程(3·4年生)の学生です。
「金融論」で金融の仕組みについて学んだ学生が、次の段階として、企業の立場から企業の資金調達について学習するのに適したテキストとなっています。
第2に、事業会社の財務部門や経理部門に勤務している社会人です。
第3に、金融機関の若手職員です。普段は、銀行の立場から取引企業の資金繰りなどをみていることと思いますが、一度、企業の立場に立って、社債や株式も含めて資金調達全般を理解しておくことは、企業に適切なアドバイスを行
ううえできっと役に立つはずです
目次
序章 企業金融とは何か
本書のねらい
(1)金融論と企業金融論
(1) 会社の種類/(2) 株式会社の機能/(3)株式会社の特徵
3 企業金融と経営者の視点
第1章 企業の資金需要
1 企業活動と資金需要
(1)企業活動と資金の流れ
(2)資金需要の種類
(1) 運転資金とは/(2) 運転資金の種類/ (3)運転資金の特徴/(4)運転資金を左右する要因/(5)運転資金の公式
(1) 設備投資の種類/(2)設備資金の特徴
4 その他の資金需要
(1) 賞与資金/(2) 決算資金/(3)赤字補填資金
1 資金調達の分類
2 内部資金による調達
3 外部資金による調達
4 外部資金調達の分類方法
(1) 負債による調達と資本による調達
(3) 2つの分類の組合せ
1 財務諸表とは
(1)貸借対照表(B/S) /(2) 損益計算書(P/L)/(3) B/S とP/Lの関係系
(1) バランスシートの構成/(2) 資産サイドの項目/(3) 負債・資本サイドの項目
(1)損益計算書の構成/(2) 営業利益
(3) 経常利益
(4) 税引前当期利益
(5) 税引後当期利益
(6) 各利益の関係
第4章 キャッシュフロー
(1) キャッシュフローとは/(2) キャッシュフロー経営/ (3)3つのキャッシュフロー
(1)営業キャッシュフローの概要
(2) 会計上の利益とは
(3) 減価償却とは
(4) 運転資本とは
(5) 営業キャッシュフローの水準
(1)投資キャッシュフローとは
(2)投資キャッシュフローの意味
(1) フリーキャッシュフローとは
(2) フリーキャッシュフローの意味
(1)財務キャッシュフローとは
(2) 財務キャッシュフローの位置づけ
(3) 財務キャッシュフローの役割
(4) ネットキャッシュフロー
6 企業経営とキャッシュフロー
(1) フリーキャッシュフローの最大化/(2) キャッシュフロー計算書の具体例/
(3) キャッシュフローのパターン
第5章 借入金(1)-借入れの種類と返済方法
1 借入れの種類
(4) 手形の取立てと手形交換所
2 利息の計算方法
(1)利息の計算式
(2) 日数の数え方
(3) 利息の支払時期
(4) 借入れの上限金利
3 借入れの返済方法
(1) 元金一括返済
(2) 元金均等返消済
(3) 元利均等返済
第6章 借入金(2) 借入金利とメインバンク制
1 借入金利
(1)長期借入金利と短期借入金利/ (2)固定金利借入と変動金利借入/ (3)ブライムレート/(4) スプレッド借入
(1) 拘束預金/(2) 歩積み,両建て預金/(3)実効金利
3 借入金利と企業経営
(1) 借入金利の水準に影響する要因
(2) 借入金利の経営への影響
4 メインバンク制
(1)メインバンクとは/(2) メイン以外の先/(3) 経営危機時の対応/(4)メインバンクによるガバナンス (1) リレーションシップバンキングとは
(2) トランザクションバンキングとは
第7章 借入金(3) -担保
(1) 担保とは/(2) 物的担保と人的担保/(3)担保の性格
2 担保の法的区分
3 担保評価と掛け目
(1)時価評価額と担保価格の違い
(2) 担保価格の決め方
4 担保の種類
(1) 不動産担保
(2)有価証券担保
(3) 預金担保
(4) 動産,売掛金担保
(5)知的財産権担保
第8章 借入金(4) 保証
(1) 保証とは/(2) 保証債務の性質
2 保証の類型
(1)保証の種類
(1) 信用保証協会とは
(2)信用保証制度の手順
(3)融資実行後の仕組み
(4)信用保証制度を利用できる企業
(5)信用保証制度の種類
(6)責任共有制度
(7)信用保証制度のメリット
(8) 信用保証制度の利用動向
1 社債の概要
(1) 社債とは
(2)社債の特微
2 社債の種類
3 通貨による分類
(1)円建て債,外貨建て債
(2)二重通貨建て債
4 発行対象による区分
(1) 機関投資家向け社債
(2) 個人向け社債
5 非居住者の発行する債券
第10章 社債(2) 一公募債と私募債
(1) 公募債とは/ (2) 私募債とは
2 中堅・中小企業にとっての私募債
(1) 中堅・中小企業の社債発行
(2)発行の制約
3 銀行引受私募債
(1) 適格機関投資家とは/(2)保証/ (3)発行企業のメリット/(4)引受銀行のメリット
4 少人数私募債
(1) 少人数私募債とは/(2)少人数私募債の要件/(3)少人数私募價のメリット/(4)少人数私募債発行の注意点
5 公募債
(1) 公募債の発行企業
(2)公募價の発行方法
(3)社債の管理者
(4)公募債における投資家保護の仕組み
第11章 社債(3)-格付け
1 格付けとは
(1) 国際的な格付機関/ (2) 日本の格付機関
3 格付け記号
(1) 格付け記号の読み方/(2) 格付け記号の定義/(3)ブラス記号とマイナス記号
4 格付機関のビジネスモデル
(1) 営利事業としての格付け
(2)格付機関の収入源
(3) 格付け手数料の水準
5 格付け格差とリスク
(1)格付け別のデフォルト率
6 格付けの種類
(4) 格付け対象の拡大
7 格付けの変更
(1) アウトルックの公表/(2) 格付けの見直し
第12章 株式(1)一株式による資金調達
1 株式とは
(1)3つの呼び方/ (2) 株式の特徴
2 株主の権利
3 株式の種類
4 株式による資金調達
(1) 募集の方法/(2) 発行価格/(3) 增資の影響
(1) 株式公開とは
(2)株式公開時に行われるこ
(3) 株式公開のメリット
(4) 株式公開に伴う負担
(6)上場基準
(7)上場廃止
6 株式関連のキーワード
(3) 企業の収益性の指標
第13章 株式(2) 企業の合併,買収
2 M&Aの形態
(1) 合併の形態/(2) 買収の形態
3 M&Aの手法
4 敵対的買収
(1)同業他社による買収
(2) 企業買収ファンド
(1) 平常時の予防策
(2) 非常時の防衛策
6 M&Aの功罪
(1) M&A増加の背景/ (2) 敵対的買収は悪か
1 アセット·ファイナンスとは
2 経営資源の効率化
(1) 売掛債権の圧縮/ (2)在の処分,圧縮/(3)保有資産の売却
3 資産の流動化・証券化
(1) 資産の流動化・証券化とは
(2) 資産の流動化,証券化の仕組み
(3)流動化と証券化の違い
(4)資産の流動化,証券化の特徴
(5)証券化により発行される証券
(6)証券化のメリット
第15章 ベンチャー·ファイナンス
1 ベンチャーキャピタル
(1)ベンチャーキャビタルとは
(2)ベンチャーキャビタルの資本系列
(3) ベンチャーキャビタルの投資判断基準
(4) ハンズオン型VCとハンズオフ型VC
(5) VCを利用する際の留意事項
(6) 米国のVCの特徴
(1) 投資事業組合とは
(2)投資事業組合の運営者
(3)投資事業組合の法的な性格
(4)投資事業組合の問題点
3 エンジェル
(1) エンジェルとは
(2) エンジェルの属性
(3)米国におけるエンジェル
(4)日本におけるエンジェル
索引
コラム
企業金融論とコーポレート・ファイナンスの違い
トヨタのジャストイン·タイム方式
マイクロソフト社の配当抑制
バランスシートの借方と貸方の呼び方
特に意味はない基素.icon
自己資本比率
規制金利と拘束預金
メインバンク不在と並行メイン
債券の愛称
BOX 12-2 1円ストックオプション
248
デル社のダイレクト・モデル
BOX 14-2 リースの仕組み
BOX 14-3 証券化とサププライムローン問題